【第4回】活性酸素の生成と消去

掲載日:2016.12.20

活性酸素の生成と消去に関わる成分はどのように体のなかで働いているのでしょう。

前回、活性酸素の要因と対策のお話しの【体】のところで抗酸化成分をいくつか紹介しました。これらの成分がどのように体の中で働いているかをご紹介します。

活性酸素には、スーパーオキシドアニオンラジカル・過酸化水素・ヒロドキシラジカル・一重項酸素の4種類があります。
これらの活性酸素はどのようにして生成され、どのように消去されるのでしょうか。
栄養からエネルギーを作るときに酸素がスーパーオキシドアニオンラジカル(以下活性酸素は赤字)を作り出してしまいます。スーパーオキシドアニオンラジカルSOD(以下抗酸化酵素は青字)が還元するのですが、すぐに活性酸素は消えず、過酸化水素に変化するだけです。さらに過酸化水素グルタチオンペルオキシターゼカタラーゼによって水と酸素に分解され、活性酸素が消去されます。

これですめばよいのですが、スーパーオキシドアニオンラジカル過酸化水素が細胞内の鉄や銅などと反応してもっと強力な活性酸素ヒドロキシラジカルを生み出すことがあります。このヒドロキシラジカルは最も酸化力が強く、生体膜を構成する多価不飽和脂肪酸を酸化させ、脂質酸化連鎖反応を起こします。酵素などのタンパク質も壊してしまいます。また遺伝子を構成するDNAに傷をつけ、本来の働きをできなくしてしまうのです。体の中にある酸素と紫外線からできる一重項酸素ヒドロキシラジカルと同じように非常に強い酸化力をもっています。

したがって、私たちの健康にとって、もっとも問題になる活性酸素は、ヒドロキシラジカル一重項酸素です。これに対応する酵素としてはグルタチオンペルオキシターゼグルタチオン還元酵素があるものの、なかなかそれで抑え込めるものではなく、前回お話しした健康に良くない影響(DNAの損傷 脂質の酸化、老廃物の蓄積)はこの2つの活性酸素によって起されるものなのです。

こうしてみると流れ作業のようにそれぞれの酵素が協同して働いていていることが分かります。ここでご紹介しなかった抗酸化成分も同じです。
βカロチンは主に一重項酸素の消去に、ビタミンCはスーパーオキシドや脂質過酸化物の分解や酸化したビタミンEの再生、ビタミンEは脂溶性ラジカル、脂質過酸化物の補足、核酸は、一重項子酸素やヒドロキシラジカルの分解、ポリフェノールやグルタチオンはスーパーオキシドや脂質過酸化物の分解に関与しています。
またSODはマンガンや銅・亜鉛はセレン、カタラーゼは鉄が酵素としての働きに必要となります。さらにグルタチオンを還元するNADにはナイアシン(ビタミンB3)から変換されます。活性酸素や酸化物の種類によって、抗酸化に関わる抗酸化成分は異なります。ですから、前回お話ししたようにいろいろな食品をバランスよく摂ることが望ましいという訳です。